P2Pとは、Peer to Peerの略で「不特定多数の個人間で直接情報のやり取りを行なうインターネットの利用形態またはそのためのアプリケーション」を意味します。
従ってP2Pそのものに違法性はありません。
ところが、1999年に現れたNapsterを皮切りにGnutella、WinMX、作者が逮捕されたWinnyなど一連のP2Pによって、著作権を侵害する違法なファイルのやりとりが盛んに行われ、ついに逮捕者が出るに至って「P2P=違法」というイメージが強くなって来ています。
※: Napsterは、その後色々な変遷の末にちゃんとした会社として音楽配信サービスを行っています。
一方で、配布ファイルの巨大化にともなってサーバー負荷を抑えるためにP2Pが使われるケースが出てきました。さらにはブラウザにP2Pを実装したものさえ出現しています。
一部の雑誌などで、P2Pに関して「使わなきゃソン、知らなきゃソン」「無料で画像やソフトが手に入る」みたいな無責任な煽りで部数を上げようとする傾向がありました(今でもありますが)。これに安易に乗っかってWinMXやWinnyなどをインストールして、知らないうちに違法行為を行っている人、ウイルスやトロイを拾って苦しんでいる人の何と多いことか。分かってやっている分には覚悟ができている分まだマシ(?)なのですが。
「最近はCD買わなくても最新版が無料でネットで落とせるの♪」ってな感じのお気楽な人が沢山いそうな。
繰り返しになりますが、P2Pそのものは違法ではありません。例えば自分で作詞作曲して録音した楽曲や、友達が書いて了承の上で公開する小説などをどのような形で共有化しようが全く問題はありません。あくまでもP2Pを利用して違法性のあるファイルをやりとりした場合が問題で、中身によって違法か否かが決まります。
「著作権の存在するファイルを無断で公開した場合」というのがP2P違法使用の定義になります。
違法ファイルをダウンロードしただけでは違法にはあたりませんので、その手の「共有ゼロ」の人がP2Pネットワークに存在しますが、そういう人は間違いなく激しく嫌われてダウンロードさせてもらえません。また、Winnyの場合の最大の問題点は「ダウンロードしたファイルが原則として誰でもダウンロード可能になってしまう」ところにあるのは皆様ご存じかと。
P2Pの問題点としては、大きく三つが挙げられます
それぞれについて簡単に述べます。
このサイトではこの議論に深入りするつもりはありません。「すべて理解してやってるならお好きにど〜ぞ」です。ただ、前に書いた「無責任な煽り」に乗っかって全く違法性の認識無しにヤバい使い方をしている人、言い換えるともし何かあったときに自己責任の取れない人には警鐘を鳴らしたいと考えています。
個人的には(このサイト自体個人サイトですけれども…)「もう真剣にヤバいから違法ファイルの交換はやめた方がいいですよ」と言いたいです。
正直なところ僕自身WinMXを使ったことはありますが、今は完全にやめてます。そのもっとも大きな理由は「もし万一逮捕されたら嫌だから」です。
「P2Pによる違法ファイルの交換で逮捕される可能性」についてちょっと補足すると、僕は交通違反と同じだと考えています。つまり「あまりにも悪質な人と運の悪い人が捕まる」です。USAでは、ティーンエイジャーの少女がWinMXのスケープゴートとして逮捕されたニュースも聞きました。あなたがその「運の悪い人」にならない保証はどこにもありません。
P2P経由のマルウェアの感染経路は二種類あります。ネットワーク経由のものと、配布されているファイルに仕込まれているものです。
P2P経由のウイルスとして有名なところではWinny経由でのウイルス「W32.HLLW.Antinny」 や通称「キンタマ」などがあります。また、WAREZ(違法コピー)にウイルスやトロイが含まれるものがあるのは周知の事実ですが、そうでなくともP2Pの場合は何者かによって故意ないしウイルスが原因でファイルが改竄される可能性があることは否定できません。
P2Pの注意点を理解して自己責任で行っている人であっても、ウイルスやスパイウェアなどのマルウェアを拾ってこのサイトの質問掲示板に相談する場合は別です。その際は違法に入手したファイル、ソフトウェアがあればすべて削除してから質問して下さい。また、その違法ファイルの入手経路であるP2P自体も事前に必ずアンインストールして下さい。
なぜなら回答する側にとっては、より的確に問題を解決するためにはできるだけ「クリーンな状態」で問題を解析する必要があるからです。違法に入手したファイルが由来の特殊なマルウェアは相手したくないですし、基本的にそのファイルを削除しない限り問題が解決しない可能性もあります。ましてや質問しながら問題が増えていくなんてのは最悪です。
もし使用しているP2Pが正当に必要なものであり、違法行為に使用していないと断言できる場合には堂々と反論していただいて結構です。ただしその場合でも、問題の原因と結果を単純化するためにも、ネットワーク経由で被害を広げないためにも、解決するまではできるだけ使用は控えてください。
このページは、元々はunknown-userさんのP2Pに対する書き込みを元に作成したものです。というか、こういう形になることを意図されずに作られた文書を僕が勝手にサイトのコンテンツにしてしまったものです。結果として、ウチのサイトの中でこれほど議論のネタになったもページもなかろうと思います(笑)。
議論は悪いことではありませんし、このページによって目覚めた「ヘタレP2Pユーザー」も多いはずです。unknown-userさんに深く感謝致します。
2007.6.24 Napsterの画像を削除、記述を追加
2005.8.15 全面改定